印鑑作成コラム
印鑑は自分自身の分身
印鑑は、自分自身の分身として、働いております。 自分自身の名前を彫刻して、朱肉で捺印することで、「この件に関しては確認しました」「この内容を私は受け入れます」と、自分への責任が生じてきます。 自分の意志表示を、印鑑がつとめています。 人生で最初に作成をされる印鑑として、銀行印が多いと思います。子供様、お孫様がお生まれになり、「通帳を作ってお金を積み立てていってあげたい」と、その方に対する思いで作成頂けます。 印鑑を作らなければ、通帳が作れない、または、保険に入れない等、必要に迫られて作られる方もおられますが、自分の存在意義として、印鑑を作られる方もおられると思います。 銀行や役所の届け出印として、登録をして、自分の名前を世に出す、世に知らしめる事で、印鑑の役割を果たしており、印鑑を自分自身の分身として持っておられる方は、自分自身を大切にしている人に思います。
漢字と印鑑――日本ならではの“形に残るギフト”が、いま海外から注目されています
日本の伝統的なアイテムの中でも、海外からの注目度がじわじわ高まっているのが「印鑑」です。 「日本人って、名前をスタンプにするんでしょ...
漢字と印鑑――日本ならではの“形に残るギフト”が、いま海外から注目されています
日本の伝統的なアイテムの中でも、海外からの注目度がじわじわ高まっているのが「印鑑」です。 「日本人って、名前をスタンプにするんでしょ?」と興味津々に話しかけてこられる外国人のお客様も増えています。なかには、「自分の名前を漢字にした印鑑が欲しい!」と、オーダーを希望される方も。 実際、以前フィンランドを訪れた際、現地の方に「私の名前を漢字で書いてみてくれない?」と頼まれたことがありました。音の響きや意味を考えながら漢字を当てはめると、その方は目を輝かせて「特別な名前をもらったみたい!」ととても喜んでくれました。 その瞬間、「この名前で印鑑を作って贈ったら、もっと喜んでもらえるかもしれない」と感じたのです。 漢字には、日本語ならではの意味の深さや、美しい見た目、そして音の響きのバリエーションがあります。そのひとつひとつに“物語”を込めることができるため、「世界でたった一つの名前印」として贈る印鑑は、とても特別な存在になります。 最近では、訪日外国人の方が自分の名前を漢字でアレンジして、記念として持ち帰るケースも増えてきました。例えば、英語名「Emily」を「笑美里(えみり)」にして、「笑顔で美しい里に住む人」という意味を込めたり、「Luca」を「流翔(るか)」にして「流れるように自由に羽ばたいてほしい」という願いを込めたりと、プレゼントにもぴったりの“名付け”体験が楽しめます。 しかも、印鑑というアイテム自体がとてもユニーク。西洋では署名が一般的な中で、“自分の名前を彫った印を押す”という文化はとても新鮮に映るようです。木や水牛、アクリルなど印材の種類も豊富で、見た目の美しさやコンパクトなサイズ感も海外の方には魅力的に映るポイント。 日本製の印鑑は、漢字とともに“自分だけのストーリー”を刻むことができる、まさに“形に残るギフト”。インテリアとして飾る方もいれば、旅の思い出として大切に保管する方も。海外方にとって、日本の文化と心がぎゅっと詰まった、特別な一品になることは間違いありません。 あなたもぜひ、大切な誰かに“名前と想い”を込めた印鑑を贈ってみませんか?
「印鑑って必要?」と思っていた私が、印鑑に込めた“はじまり”の話。
「実印って、いつ作ればいいんですか?」 店頭で接客をしていると、よくいただく質問です。中には、「若いし、まだ必要ないかな」と迷われる...
「印鑑って必要?」と思っていた私が、印鑑に込めた“はじまり”の話。
「実印って、いつ作ればいいんですか?」 店頭で接客をしていると、よくいただく質問です。中には、「若いし、まだ必要ないかな」と迷われる方も。けれど実印を作るタイミングに“決まり”はありません。むしろ、自分にとっての節目や大切な出来事を“かたちに残す”きっかけとして印鑑を作られる方が多いように感じます。 ある大学生の方が、「社会人になる前に、自分の名前を大切にしたくて」と来店されたことがありました。これから始まる人生の一歩に、しっかりと名前を刻んだ印鑑を持ちたい。そんな想いに、私たちスタッフも心があたたかくなりました。 実は私自身も、印鑑というものの大切さに気づいたのは、まだこの仕事を始める前のことでした。 それは、息子が生まれた日のこと。 人生で初めて“自分のためではない印鑑”を作りました。赤ちゃんの名前を彫った、たったひとつの小さな印鑑。出生届を書きながら、「この子の名前を形にして残してあげたい」と思い、気づけば印鑑屋さんに足を運んでいました。 どんな字体がいいか、どんな素材がいいか――悩みながら選び抜いた印鑑が届いたとき、胸がじんわり熱くなったのを今でも覚えています。 「この名前で生きていくんだな」 「この名前を守っていくんだな」 そんな気持ちが、朱肉の香りとともに心に広がっていきました。 あれから数年が経ち、息子は元気な小学生になりました。あの時作った印鑑は今も大切に保管しています。いつか本人が使う日が来たら、“あなたが生まれたとき、こんな気持ちで印鑑を作ったんだよ”と伝えてあげたいと思っています。 印鑑は、ただの道具ではありません。 それは、自分や誰かを大切に想う気持ちを、目に見えるかたちに変えてくれるもの。 人生の節目に。家族の記念に。自分へのエールに。 印鑑は、静かに寄り添いながら、私たちの“はじまり”を刻んでくれる存在なのです。 印鑑の種類と選び方については、 こちらで詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。